乳癌の食養療法
乳癌の原因
乳腺に発生する悪性腫瘍の代表です。乳房は体の上部(陰性)、外側(陰性)にあるので、極陰性のものが特に悪影響を及ぼします。砂糖、砂糖の入った菓子、清涼飲料水、蜂蜜、乳製品(牛乳、生クリーム、バター、ヨーグルト、カッテージチーズ、アイスクリーム)、植物油、フライドポテトなどの脂っぽい食品、白パンなどの精白小麦粉を使った製品、コーヒー、果物、果汁の摂りすぎが主な原因です。
また、肉類も良くありません。
乳癌の食養療法
乳製品や甘いもの(自然な甘味料も含め)、コーヒー、果物、果汁などの陰性食品は特に排除します。肉、魚、卵も厳密に避けます。
どの病気もそうですが、癌の場合特によく噛むことが大切です。一口200回噛んで、唾液とよく混ぜてから飲みましょう。
症状がだいぶ改善されてくれば食事は『マクロビオティック基本食(食養療法時)』の範囲内で自由に摂ってくださってかまいませんが、それまでは以下の事項に留意してください。
主食(全粒穀物)…5割~6割
副食…4割~5割
乳癌には特に味噌汁が良いですから、毎日お椀に軽く1杯から2杯飲みましょう。
野菜の中では、ゴボウ、ニンジン、大根などの根菜を多めに使います。その他、青菜(小松菜、大根の葉など)、球形の野菜(かぼちゃ、キャベツ、玉ネギなど)も毎日組み合わせて食べましょう。
海藻も良いですから、ワカメや昆布を味噌汁の具にしたり玄米に混ぜて炊いたりして積極的に食べましょう。なお、昆布の摂取が乳癌の腫瘍の成長を遅くし、寿命を延ばすという結果が、ハーバード大学公衆衛生学部での実験により出ています。(*1)
禁忌食(食べてはいけないもの)
陽性が強すぎるもの
精製塩 / 卵 / 鳥肉(鶏、鴨、きじなど) / 獣肉(牛、豚など) / チーズ / 魚介
陰性が強すぎるもの
白米など精製した穀物 / 冷凍食品、缶詰 / 熱帯性の野菜、果物全部、ナス科の植物(ナス、トマト、ジャガイモ) / 牛乳、クリーム、ヨーグルト、アイスクリーム / 刺激の強い飲み物(コーヒー、紅茶など)) / 香辛料 / 砂糖など精製した甘味料 / アルコール / 防腐剤、着色料など化学物質を含んでいる食品
乳癌の成長を促進させるような極陰性、拡散性のものには特に気をつけなければいけません。原因の箇所に記したものの他、スパイス、ハーブ、炭酸水、冷たい飲み物、レーズン、刺激物、薬物、経口避妊薬、農薬散布栽培の加工食品、電子レンジを使用した食品も避けましょう。
粘液を硬化させる小麦粉製品も避けます。
クリーム状の豆腐や豆乳も食べない方が良いです。豆腐を食べるのであれば堅いものを選びましょう。
動物性油脂はもちろんのこと、植物性油脂も、1ヶ月から2ヶ月は、使用量を最低限にするか避けてください。木の実も油っぽいので避けます。
その他アドバイス
よく噛んで食べる
一口に200回くらい噛んで、ドロドロにしてから飲み込みます。
脂を溶かしてくれるもの
大根とニンジンのすりおろしは、体内の古い油脂類を溶かして排出してくれます。小鉢に一杯ほど、一日おきに二週間とります。その後は一週間に二回の頻度にして一ヶ月摂ってください。生のまま食べても良いですし、少量の水で2~3分煮ても良いです。
参考書籍『乳がんと牛乳』
進行性の乳がんにかかり、それを克服した経験をお持ちのジェイン・プラント教授の著作『乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか 』には乳がんの原因や対処法が記されており、大変参考になります。
(出典:*1久司道夫著『THEマクロビオティック』p.337)