肝臓病の食養療法
肝臓病の原因
肝臓は、脳と並んで体内の中で最も重たく、また最も陽性な臓器の一つです。
極陽性である肉、魚、卵、魚介類、チーズ、塩分、焼いた食品の摂りすぎで硬化します。
それと同時にアルコール、白砂糖、動物性、植物性の脂っぽい食品などの極陰性のものを摂ることでさまざまな症状が引き起こされる場合が多いです。
また、肝臓が病気になる最大の原因は食べ過ぎと言われています。
肝臓病の食養療法
はたらきすぎで疲れてしまった肝臓を休めるため、まずは断食を短期間行います。
断食の後、数日は玄米の重湯に緑色の葉野菜(小松菜、大根の葉など)を入れたものを摂ります。その数日後から、少しずつ食事の幅を広げていきます。
症状がだいぶ改善されてくれば、食事は『マクロビオティック基本食(食養療法時)』の範囲内で自由に摂ってくださってかまいません。
よく噛むことはとても大切です。一口につき200回噛みましょう。
主食(全粒穀物)…5割~6割
玄米ご飯に、全粒大麦や全粒小麦、ハトムギを混ぜて炊くと良いです。
副食…3割~4割
大麦と大豆で作られた味噌が肝臓に特に良いので毎日の料理に用いましょう(味つけは濃すぎず薄すぎず)。
野菜の中では特に大根の葉が肝臓の脂を溶かすのに良いですから、味噌汁の具などにして積極的に摂りましょう。小松菜も良いです。また、ゴボウ、干し椎茸も良いです。
海藻も、毎日少量ずつ摂りましょう。昆布を玄米に混ぜて炊いたり、わかめを味噌汁の具に入れるのが楽だと思います。
黄疸が出ている場合は、酸味のあるりんごをすりおろしてさらしに包んで絞り、そのジュースを毎日コップに一杯、五日間飲みます。
また、梅干しも一日に1/2粒~1粒摂ると血液の質を強化できます。
禁忌食(食べてはいけないもの)
陽性が強すぎるもの
精製塩 / 卵 / 鳥肉(鶏、鴨、きじなど) / 獣肉(牛、豚など) / チーズ / 魚介
陰性が強すぎるもの
白米など精製した穀物 / 冷凍食品、缶詰 / 熱帯性の野菜、果物全部、ナス科の植物(ナス、トマト、ジャガイモ) / 牛乳、クリーム、ヨーグルト、アイスクリーム / 刺激の強い飲み物(コーヒー、紅茶など)) / 香辛料 / 砂糖など精製した甘味料 / アルコール / 防腐剤、着色料など化学物質を含んでいる食品
動物性食品は一切摂らないよう注意しましょう。他、酢の物、パンやクラッカーなどの小麦粉を堅く焼き締めた製品、生野菜、レーズン、生姜やニンニク、スパイスなどの刺激物、木の実も避けます。果物や果汁は最初の一ヶ月は摂らないようにします。また、切り干し大根も肝臓の症状を悪化させるので避けます。
植物性であっても脂っぽいものは良くありません。揚げ物、フライなどは避けましょう。症状が改善されるまでは植物油の使用自体を避けるか最低限にとどめるのが安全です。
その他アドバイス
よく噛んで食べる
一口、100回から200回くらい噛んで、ドロドロにしてから飲み込みます。
おすすめの飲み物
飲み物としておすすめなのは甘い野菜のスープです。毎日、小さなカップに一杯飲むと良いです。
脂を溶かしてくれるもの
生の大根は肝臓の脂を溶かしてくれます。大根おろしに醤油をかけたものを定期的に摂ると良いでしょう。
サプリメントは避ける
肝臓に負担をかけるので、サプリメントやビタミン剤はなるべく摂らないようにしましょう。
適度な運動を
運動不足は消化吸収が滞って肝臓機能に影響を与えるので、ストレッチやウォーキングなどをして体内循環を活発にさせましょう。
少食を心がける
食べ過ぎが肝臓に一番良くないので、少食を心がけましょう。
夜遅く食べない
就寝の五時間ほど前には夕食を終わらせておくのが望ましいです。
穏やかに
怒りは肝臓にダメージを与えます。散歩をしたり好きな音楽を聴いたり歌ったりして、心穏やかに暮らしましょう。