食養療法の基本的食事内容~主食、野菜、豆類・海藻、汁物の割合
マクロビオティック基本食(食養療法時)
食養療法としての食事内容は、上のグラフ(*1)のようになります。食材は、身土不二の観点から国産のものを選びます。またできる限り、有機農法や特別栽培で作られたものを選んでください。
(安全な食材の選び方について詳しくはマクロビオティックQ&A実践編『何から始める? その3食材を変える(有機栽培、国産、無添加)』参照)
玄米(全粒でエネルギーが高く、最もおすすめ)、大麦、キビ、トウモロコシなど。全粒穀物には癌の予防効果もあります。
うどんやパスタなどの麺類(できれば全粒小麦粉使用。そうでなければ国産小麦粉使用)は、週に2~3回食べても良いです。ただしソバは、強化作用が大きいため、病気の身には激しい排出作用をもたらすことがあり、避けた方が良いことが多いです。
根菜類(ニンジン、ゴボウ、大根)、球形野菜(カボチャ、玉ネギ、キャベツ)、葉菜類(大根の葉、ブロッコリ、小松菜)などをバランス良く。
調理法は、蒸す、煮る、炒める、揚げる、漬物にする、など。生で食べることは避けた方が良いです。オーブンで焼いたり、直火であぶったりするのも、調理法としては激しいので避けましょう。
漬物(無添加のもの)は、毎日の食事に1~2切れ添えるようにしてください。
豆類を一日に10%ほど。小豆、レンズ豆、ヒヨコ豆など小粒の豆は、油分が少なく常用に適しています。ご飯に混ぜて炊くと楽です。他、大豆加工品(納豆、豆腐、油揚げ、テンペ(インドネシア原産の大豆発酵食品)など)。
海藻は、一日に5%かそれ以下。昆布、ワカメ、ひじきなど。味噌汁の具にしたり、ご飯に混ぜて炊いたりすると良いです。
禁忌食(食べてはいけないもの)
マクロビオティックでは、陰陽の過多が病気の原因と考えます。ですから、極陰、極陽に傾いた食品はすべて避ける必要があります。特に食養療法で病気を治そうとしている方は、厳密にこのルールを守るようにしましょう。その他、病気のときは、温帯性の果物(りんごや柿、みかん、梨など)や穏やかな糖類(米飴、メープルシロップなど)も避けた方が無難です。甘味は、甘い野菜(カボチャ、ニンジン、玉ネギ)や、玄米ご飯(よく噛むと甘くなります)で味わうようにしましょう。
また、パンやクラッカーなどの小麦粉を堅く焼き締めた食品も避けます。
好ましい調味料、油
調味料には、ミネラルを含んだ自然塩や、自然農法で作られた材料を用いた長期醸造の味噌や醤油を選びます。
油には、未精製の、伝統的手法で作られた植物油を使用します。「マクロビオティック食材・器具」で多数ご紹介していますが、ここではその中でも代表的なものを取り上げます。
卓上菜(副菜)
いつも卓上に置いておき、好きなときに添えて味や風味を調整するのに便利な卓上菜をご紹介します。食品を陽性化する(体を引き締める作用を持たせる)のにも役立ちます。
飲み物
飲み物には、刺激の少ないものを選びます。野菜の煮汁をお茶(薬)として飲むこともあります。水は、放射性物質除去の観点からも蒸留水がおすすめです(蒸留水器のレビューはこちら。私も使っています)。そうでなければ浄水器を通した水が良いでしょう。
実際の食事内容例
食養療法の献立の一例「おにぎり・ごぼう汁定食(詳しい解説はこちら)」です。
を用いています。陽性の強いメニューなので、糖尿病などの陰性病に効果が見込めます。
他、「マクロビオティック料理レシピ」内、「食養療法レシピ抜粋カテゴリ」も献立作りの参考になさってください。
健康になるに従い、少しずつ食事内容の幅を広げ、『マクロビオティック基本食(健康な人向け)』(動物性食品をまれに食べても良い)に移行していきます。