読者様からメールをいただくことがあり、ありがたく拝見している。
その中に、これはマクロビオティック実践者に共通する不安なのではないかと感じる部分があり、個別のメールのやりとりで終わらせるにはもったいないのでここで取り上げさせていただく。
まず一つ目は、『以前は平気で食べられていたものが、マクロビオティック実践以降、食べると体調が崩れるようになった』というもの。
メールをくださった方は、具体的には、外食のドリアやカレーを挙げておられた。以前は普通に食べられていたのに、最近は、食べると胃がもたれて食欲不振に陥ってしまうとのこと。
それを不安に思っていらっしゃるとのことだった。
このことを聞いて私が真っ先に思ったのは、ドリアやカレーで胃もたれするようになるのは正常な反応であるということ。
まず、ドリアにはバターや生クリーム、チーズなどの乳製品がたっぷり使われている。カレーのルウにも、通常は牛や豚の脂が多く混ぜられている。
つまり、動物性脂肪が過剰なのだ。動物性脂肪は陰性。陰性のものを摂りすぎれば、吐き気などの症状が出てくる。
以前は食べても何ともなかったということだが、それは、なかば体がマヒしていたのだと思う。マクロビオティックで少しずつ体がととのってくると、体は、自分に必要ないものを「いらない」と主張するようになる。
実はカレーは、私自身もあまり食べなくなったものの一つだ。マクロビオティックを始める前や始めたばかりの頃は、好きでよく食べていた。だが、マクロビオティックを開始して半年ほど経過した頃、その脂っこさが重たく感じられるようになってきた。
それで、いつの間にか食べなくなってしまった。
味は今でも好きだ。けれど体が求めないので食べる気がしないし、食べなくても何ら支障がないのでそのまま放ってある。
こういうものは他にもある。コーヒーだ。
三年ほど前までは、雰囲気が好きで、食後に「カフェタイム」などと称して音楽をかけ、悦に入りながらコーヒーを飲んだりしていた。
だがマクロビオティック実践から一年後。夏に、「たまにはいいよね、暑いし」と、アイスコーヒーを作って飲んだ。
すると直後に、全身の血管が締め付けられるような悪寒がし、ぼーっとして、具合が悪くなってしまった。
まさかコーヒーのせいか? と思いながらも確信が持てず、その後、三回ほど実験をしてみた。すると、コーヒーを飲むと必ず同じ症状が出ることに気づいた。
コーヒーが体に合わなくなってしまった!
だがそれも特にショックではなく、むしろ嬉しかった。マクロビオティックの効果が出ていると感じた。「じゃあカフェをやりたいときは紅茶や番茶を飲もう」と、あっさりとコーヒーから離れた。
玄米ご飯をよく噛んで食べて吐き気がするとなるとちょっと大変だが、食べて具合が悪くなるのがマクロビオティックではあまり推奨されていないもの(体にとって自然ではないもの)のときは、何も悲観する必要はないと私は思う。
体の自然な防御反応が強化されたと思った方が良い。
というわけで、以前は好きだったものであればすぐ離れるのは難しいかもしれないが、体に良くないものを体が欲しないという状態はマクロビオティックを実践するには有利だと前向きに受け止めて、慣れていっていただくと良いと思う。(読者様からのメールその2「朝、食欲がない」に続く)