2007年11月。マクロビオティック開始から7ヶ月。
ついに7号食を開始した。目標は三日間。
↑玄米ご飯(梅干し、ごま)、もろみべったら漬け
(7号食実践…2007.10.29~2007.11.1)
詳しくは7号食実践記に譲るが、これが、マクロビオティック実践史上最大の苦しみを私にもたらすことになる。
食事を玄米ご飯とわずかな副食で終わらせることに異議はないのだ。
問題は間食。それまでは食べたいなと思ったら、あまり体には良くないなと思いながらも「まあいいや」で食べてしまっていたのを、強烈に我慢した。
食べたい! 食べたい! 食べたい! おやき! 大福! みたらしだんご!!
ダメ! 絶対ダメ! ちょっとでも食べたら7号食挫折だからね。絶対、「7号食をやった」っていう実績を作りたいんだからね。ダメ! 何を言っても聞いてやらない! 禁止!
肉体と精神の闘いだった。甘い物をとにかく食べたがって暴れる肉体を、精神で無理矢理押さえつけた。
制止したことがなかったから気づかなかったが、肉体の欲望というのは本当に猛獣のようだ。猛獣使いの役割を果たす「精神」が食い殺されてしまうかと思った。
肉体を甘やかしすぎたツケだった。甘いおやきが食べたくて、じりじりと苦しかった。何をしていてもおやきが頭に浮かんだ。けれど耐えた。欲望を何度もムチで打ち据え、「私が主人である!」と肉体に宣言した。
そして四日目。精神の手の中で、肉体の欲望はおとなしく伏せるようになっていた。おやきも大福も、もう食べたいとは思わなかった。
マクロビオティックを実践していたようでいて、実は欲望の言いなりになっていたことが、7号食の実践によって明らかになった。
2007年11月の時点で、読んでいた本は三冊。桜沢如一著、『ゼン・マクロビオティック』『無双原理・易』『宇宙の秩序』。
もうそれで十分わかったつもりだったし、正直に言って面倒くささもあって、続けて本を読もうとは考えていなかった。
だが7号食実践で欲望を制する経験をし、まだまだマクロビオティックには探究する余地があると感じた。もっともっと勉強しなければいけない。
怠け心を律して、私は桜沢如一氏の他の著作も読み始めた。
(マクロビオティック実践記5「おにぎり・ごぼう汁定食開発、生理ストップ」に続く)