私は熱い人間が好きだ。目標に向かってエネルギッシュに驀進する人が好きだ。転んでも、倒れても、顔を泥まみれにして立ち上がり、歯を食いしばって前進していくような人が好きだ。
そんな人を見ると力が湧いてくる。自分もそうありたいと強く思うと、弱まりかけていた情熱の炎も再び燃えさかる。
たとえば岡本太郎。太郎にはずいぶんと助けられた。「死ぬのが怖かったら本当に生きることはできない」という言葉に、どれだけ勇気を奮い起こされたろう。
テレビやインターネットで見かける人々に力をもらったことも多々あった。有名無名は問わず、好きなことに、ただ好きだからというそれだけの理由で、好きで好きでたまらないというキラキラしたパワーを振りまきながら没頭している姿は本当に美しい。
そして今、私が注目しているのはテニスプレイヤーの松岡修造氏。彼も熱い。
現役時代は何度も怪我で泣かされ、そのたびに猛烈な頑張りではい上がってきた。ウィンブルドンのコートで「この一球は絶対無二の一球なり!」と叫んだのも熱い。
松岡氏はテレビのインタビューでこう答えていた。「楽しくてしょうがない。疲れるってことがわからない」。
これを聞いて、「なんて健康なんだ!」と思った。
それは、マクロビオティックが目指す健康の姿そのものではないか? 楽しくて、楽しくて、苦しいことすら楽しくて、疲れることがない。健康の七大条件にもある。「ツカレを知らない」と。
松岡氏の食生活は知らないが、どんなものを食べているにせよ、あの輝いた精神状態は私には紛れもない「健康」と映る。それまでの人生において乗り越えてきたものが厳しかった分、磨き上げられたのだろう。
いいなあ、あんな風になりたいなあ。マクロビオティックを実践していくことで、松岡氏のようなパワーに溢れた状態になりたいなあ。
「やればできる!」「諦めるなと言ったのにどうして諦めたんだ!」
彼の言葉は本当に熱くて心地よい。松岡氏のような境地に達するというのが、私のマクロビオティック実践の先に見据える目標の一つとなった!