マクロビオティックを独学でやれるか不安です。
独学で大丈夫?
私はマクロビオティックの理論を書籍から独学で学びました。
「自学自習」がマクロビオティックの基本です。独力で学び取ってやるという気迫は、マクロビオティックとうまくつき合っていくためには必要不可欠です。
ですが、マクロビオティックを独学するということに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。「自己流」になってしまって、健康を害する結果にでもなったらどうしよう?
大丈夫です。マクロビオティックは、最終的には全員が自己流になります。皆が共通して学ばなければいけないのは最初の理論だけ。
その「理論」は、すでに活字となり、世に流通しています。どこでどのように学ぼうが内容に違いはありません。
自分が自分の医者になるという自覚
それでも不安で、誰かに頼りたくなってしまうときもあるかもしれません。
けれど、いくらマクロビオティックに慣れた人でも、あなたの体のことに関しては素人。
あなたの体のことは、あなたが一番よく知っているのです。
マクロビオティックは、「自分が自分の医者になる」という自覚のもとに実践するものです。
自分以外のマクロビオティック実践者から受動的に診断を仰ぎ、出された食箋の通りに食べる……というのは、本来、理想的なマクロビオティック実践のあり方ではありません。
自分が医者となり、自分の体を能動的に分析し、適していると思った食べ物を摂る。こうして積極的に自らの健康を確立していくのがマクロビオティックです。
独学の苦労と引き換えに得られるもの
独学は、疑問点をすぐ誰かに聞いて解決したりできません。
たとえば、「白砂糖は摂らない方が良い」という考えに対し、「なぜ?」と少なからずお思いになるでしょう。
そのとき、誰かに聞いて教えてもらえれば簡単ですよね。
けれど、独学はテキスト(書籍)のみが頼り。その根拠を探して、納得がいくまで文献に当たり、ときにはマクロビオティック以外の分野の勉強もします。
また、理屈で納得できても、「この理解で本当に正しいのだろうか?」という不安が残ります。「正しいよ」と言ってくれる指導者はいません。そこでどうするかというと、自分の体で実験を始めるのです。
白砂糖とは、体にどんな影響を及ぼすのか? どのくらいの量を摂ると、どんな症状が出てくるのか? わからない部分を経験で埋めていきます。
このような孤独な闘いを経てつかみとったマクロビオティックは、その人にとって揺るがないものとなります。
独学の方法は?
ではその独学をどのようにスタートしたら良いかということですが、私は桜沢如一氏著『ゼン・マクロビオティック』をまず読むことをおすすめします。
マクロビオティックの大元となる考え方、実践法がわかりやすく書かれています。
『ゼン・マクロビオティック』で学んだことを元に自分なりに実践を進め、わからない点があれば他の書籍も当たってみましょう。(独学のための読書案内を参考になさってください。)
桜沢氏の理論は細かくなく、「こんな指示だけでうまくできるだろうか?」と不安になるかもしれませんが、大丈夫です。桜沢氏の説明には、「ここさえつかんでおけば間違いない」という「マクロビオティックの核心部分」が含まれています。
現に私は、桜沢氏の著作しか読んでいない段階で、桜沢氏の理論を元に実践を進めて「おにぎり・ごぼう汁定食」という自分にとって最高の食事を見つけました。このメニューは栄養学的にも素晴らしいものであることがのちにわかりました。
つまり、桜沢氏の著作を読み、実践してみるだけで、試行錯誤はありながらもちゃんと正しい道を探り当てられたということなのです。
マクロビオティックの独学は難しくありません。自分ととことん対話して自分の体を最善にととのえあげていく面白さを、ぜひ実感してみてください。
※マクロビオティックQ&A独学法編も参考になさってください。『はじめに~マクロビオティック独学とは 』から始まります。
次項:マクロビオティックをやめたい
次項『マクロビオティックをやめたいが、やめたら病気になりそうで怖い』では、マクロビオティックをやめたい気持ち、やめるということについて考えてみます。