独学におけるマクロビオティック実践のコツは?
マクロビオティック独学における実践
マクロビオティックにおいて、理論の学習と実践は両輪です。理論が実践につながり、実践が理論を深めるのです。
どちらかが欠けると効果が減るばかりでなく危険ですらあります。
ですから、実践するときにはまずマクロビオティックの最低限の理論はおさえておくようにしましょう。
誰も教えてくれる人のいない独学において、実践面での強力なアドバイザーとなってくれるのは他ならぬ自分自身です。
マクロビオティックという羅針盤が示してくれる方角へ向かい、たくましく自分で道を切り開いていきましょう。そのときの心構え、うまくいかせるためのコツをお伝えします。
コツ1:抱いた疑問を大切にすること
理論学習のコツとも重なってくるのですが、マクロビオティックの実践においても、自分が疑問に思ったことは大切にしましょう。
実践においては「自分の体で実験すること」が疑問追究の手段となります。
たとえば「白砂糖はダメ」というルールを疑問に思い、徹底的に書籍に当たって根拠を探し出したとします。
それでも、「本当かなあ、そうダメとは思えないけどなあ」と納得しきれない部分があったら、実際に白砂糖がどのような影響を体に及ぼすか実験してみてください。
簡単にルールに従わず、疑問を疑問のまま終わらせない姿勢が大事です。
コツ2:実験により、自分で出した答えを採用する
具体的には、たとえば、まったく白砂糖をとらないで一週間ほど過ごした後、白砂糖入りのアイスキャンディーなどを食べてみます。
そこで何か体に反応が出るかもしれないし、出ないかもしれません。
私自身は、同様の実験をした結果、白砂糖をとるとボーッとしたり鼻水が出たりくしゃみが止まらなくなったり……という症状が出たので「やはり白砂糖は摂らない方が良い」という結論に達したのですが、人によっては体調に変化がなく、「白砂糖、OKなんじゃない?」という答えに行き着く場合もあるかもしれません。
だったら、「白砂糖、OKなんじゃない?」という答えを自分自身に採用してください。
一つのルールに対し、受け入れるにせよ反発するにせよ、大事なのは自分が見つけ、納得した結論に従っているのだと思えることです。
「誰かに言われたから」ではなく、「自分が正しいと感じたから」という理由で動くようにしましょう。
マクロビオティックには大小さまざまなルールがあります。「極陰、極陽のものは避ける」ということから、「よく噛む」といったことまで……。
その一つ一つに対し、できる限り自分の体を使って検証していきましょう。そうして、自分に合った方法だけ採用していくのです。
その積み重ねにより、自分だけのマクロビオティック実践法が確立されていきます。
コツ3:失敗するのは大前提
マクロビオティックの実践には失敗がつきものです。「こうしてはいけない」と頭ではわかっているのに、「でもちょっとだけなら……」と油断し、体調を崩したりしてしまうのです。
たとえば「食べ過ぎ」。
腹八分目、空腹の時間を大事にするマクロビオティックにおいて、食べ過ぎというのは避けなければいけないものですが、食べ過ぎてしまうことだってあります。
胃がもたれ、「ああ、しまった……」と自分を責めたくなることもあると思います。けれど、失敗だって実験の一部です。
食べ過ぎが体に良くないのか実験したら本当に良くなかったという学びを得られたと考えてみてください。
人間、頭で理解できても、行動できないことがあります。体(欲望)が納得しきっていないからです。だから失敗により、体にも理解させていくのです。
転んで、転んで、転んで。本当に、何十回と失敗しないと、マクロビオティックは自分のものになってくれません。
ですから、欲望に負けた食べ方をしたことによる一時の体調悪化を恐れないでください。病は健康のウラです。失敗を足がかりに上達していくのがマクロビオティックの道です。
マクロビオティック独学への疑問
以上で、マクロビオティック独学における理論の学習法、実践法の説明を終わります。
次の項(『書籍を探しても理論の根拠が見つけられなかったら?』)から、マクロビオティック独学の疑問点に答えていきます。