何冊の、どんな本を読めば勉強が足りるのか?

最低でも三冊。できれば仕上げにプラス一冊。それ以後は自由だが、読めば読むほど面白い。マクロビオティックをはみ出す研究心も必要。

最初に三冊、仕上げに一冊

マクロビオティックの理論を学ぶのに読む本は自由ですが、私は必読の書として桜沢如一氏の本をおすすめします

創始者であるのでマクロビオティックの核に触れられる点。

また思想的・哲学的であり、マクロビオティックの幅広い魅力に触れられる点。

小説家志望であっただけに文章にキレと味があり、読書体験として楽しい点

などがおすすめの理由です。

最初の一冊:ゼン・マクロビオティック

おすすめ本の紹介』にも書いたように、最初の一冊はゼン・マクロビオティックが良いと思います。 私自身いまだに参照する機会の多い、マクロビオティックの解答が数多く載せられた本です。

2冊目「無双原理・易」

次に、マクロビオティックの理論を理解するのに押さえておかねばならない「陰陽の考え方」「無双原理」を学ぶため、無双原理・易を読むと良いです。

3冊目「東洋医学の哲学」

そして陰陽の考え方をさらに掘り下げるべく東洋医学の哲学を読むと判断力が磨かれ、自分の体の陰陽に合わせた食物の選び方が上手になります。

仕上げの一冊「宇宙の秩序」

仕上げとして、宇宙の秩序まで読めば、マクロビオティックの真髄である哲学的な部分にまで触れることができます。

それ以後も、なるべくたくさん

上記の三冊+一冊を読むだけでも、マクロビオティック実践に支障がない程度の知識を身につけることができます。けれど、それ以上に読めば読むだけ、理解はさらに深まっていきます。

できるなら、絶版になっておらず現在日本で入手できるマクロビオティックの本、特に桜沢如一氏の著作は全部読むと、マクロビオティックの驚くべき姿を見いだせると思います。

中でも『マクロビオティックで解き明かす道の原理』は、マクロビオティックがその内奥にあまりにまばゆい霊的真理を隠し持っていることをほのめかす秘密の書です。

その、外側から見ているだけでは絶対にわからないマクロビオティックの美しい姿を垣間見た者としてはそこを皆さんにもっと紹介していきたいところなのですが、サイトという限られたスペースで説明するには限界があります。

そこで、皆さん一人一人に直接体験していただきたいと切望する次第です!

「そんなに本を読むのは面倒……」とやる気を失わないでください。マクロビオティックを独学で身につけるには、時間もかかるし苦労もそれなりにともなうのです。

だからこそ得られるものは大きい。そう信じて、向学心を胸に読み進んでください。

マクロビオティック以外の本も

マクロビオティックだけに焦点を絞って読んでいれば、やがて読む本もなくなってきます。私は桜沢如一氏の著作が好きなので、手に入るものすべてを読んでしまったときには「あ~あ、もう新しいのは読めないのか」と残念に思いました。

けれど、そこからがまた新たな学びの始まりです。マクロビオティックというスタート地点からは、実にさまざまな道が広がっています。自然農法、添加物について、栄養学、現代医学、東洋医学、仏教思想、霊的真理、易教……。

マクロビオティックからはみ出して、マクロビオティックと結びついた他の分野の本も読んでみましょう。知識が増え、マクロビオティックへの理解も深まり、教養も身について良いことづくめです。

私は、桜沢如一氏がマクロビオティックの無双原理のことを『無双原理世界観妙法蓮華教』(*1)と表現なさっていたので、無双原理の秘密が法華経に隠されているのかもしれないと思い、現在、法華経を読み進めています。

そうして、興味の向いた分野を好きに開拓していくことにより、マクロビオティックはより自分に寄り添い、一体化してきます。素晴らしい体験ですよ!

次項:自分だけのマクロビオティックは……

次項(自分で確立した方法論がマクロビオティックとかけ離れることはないのか?)では、独学によって確立した自分だけのマクロビオティックが、マクロビオティックの方法論と大きく異なるものにはならないのかという疑問にお答えします。

出典:
*1桜沢如一著『千二百年前の一自由人』p.13