先日、読者のお一人からメールをいただいた。
半年前から厳格なマクロビオティックを実践し始め、最初は順調だったものの徐々に誘惑に耐えられなくなり、
『明日からはまたマクロビやるから、今日のうちに食べれるだけ食べちゃおう』と、 『ケーキや肉、スナック菓子にチョコレートを胃に詰め込』む日が増えてきたそうだ。
結果、『7号食によってガリガリだった』身体が『プニプニ』になってしまったとのこと。
『どうしたらいいのか分かりません』と書かれていた。
マクロビオティックで行き詰まったとき
マクロビオティックを実践する中で、行き詰まりや失敗というのは必ずある。そのとき、どうしたら良いのか?諦めず、何度も挑戦するしかない。
「この状態は何か違う」と思ったら、「じゃあどうしたら自分の目指す状態になれるか?」と考え、実行に移してみる。
その試行錯誤の中で少しずつ「自分の理想のあり方」がはっきりしてくるし、自分に合った方法論も確立できてくる。
どうしたら良いのかわからないという状態は、チャンスなのだ。そこで思いきり考え、考え、考え抜き、出した結論に従うことで自信がついてくる。
正しいか、正しくないかが重要なのではない。間違ってもいいから、自分の思うようにやってみるのだ。
「何を食べるか」という毎日の小さな選択も、自分の人生の一部。だからこそしっかり、自分で決意し、自分の足で歩まねばならない。
どんな一歩でもいい。たとえ転んだっていい。自分で勇気を持って踏み出したその歩みは、必ず糧となり、のちの自分を支えてくれる。
メールをくださったM.Sさんは、ご自分なりのマクロビオティックをここまで進めてこられた根性のある方だ。
『決して人任せにするつもりはありません』と、ご自身で問題と向き合おうとする気概もお持ちだ。
M.Sさんならきっと乗り越えられると私は思っている。
ここが勝負どころ。崩れてしまった健康を、いかにして立て直していくか。そのプロセスを自分で創っていくことに喜びがある。
マクロビオティックの原則に従った食事法を続けるのか、それとも離れるのか、そのへんも含めてじっくり考え、ご自身で決断をくだし、焦らずに進んでいっていただきたい。
自分が自分の指導者であり、医者である。その誇りを胸に!
M.Sさんの状況が好転することを願っている。
その後、ご報告をいただく
【追記:2010.02.26】
その後、M.Sさんからお返事をいただいた。以下に一部抜粋する。
『一度打ちのめされ、瀕死になってしまった僕ですが、管理人さんの力強い意見を聞いて、もう一度がんばろうと思えました。』
『過食症なので、異常な食欲を消すことはまだ難しいですが、食べるものをとにかく変えてみました。
玄米を、量を気にしないで食べる。(といっても一日に1~2合)
どうしても甘いものが食べたくなったら玄米甘酒を。
実践してからまだ3日目ですが、砂糖への欲求は確実に減り、精神的にも安定してきました。』
力を取り戻し、ご自身なりの食べ方を模索・実践しておられるご様子、とても心強く感じた。
自分を頼みにしていれば、裏切られることはない。これからも自分と手を携え、ときに気弱になったり転んだりしながらも、着実に自分だけの道を歩んでいっていただきたい。
ご報告に感謝する。
追記
2017年追記:上記、マクロビオティック実践中に行き詰まったときは自分で考え試行錯誤するのが良いと書いたが、それはあくまでも基本的に健康で、体調を崩していない方の場合だ。
食べ方の乱れ等ですでに健康を害しているときは、病院へ行き、医師の診断を仰いでいただきたい。
摂食障害の場合は心療内科の受診をおすすめする。