『がん患者は玄米を食べなさい』(読書感想はこちら)を読み、玄米にはがん細胞を自己死に導く成分が入っていることを知った。
そりゃ世紀の大発見! すごい! と興奮していたのもつかの間。よく読めば、その成分「RBF」と「RBA」を溶出させるには玄米を炊くときにある条件が必要だという。
それは、『高熱の焙煎処理』(*1)。玄米をフライパンで乾煎りしてから炊かなければいけないそうなのだ。
がんに効く玄米ご飯の炊き方
巻末に、『がんに効く玄米ご飯の炊き方』(*2)として方法が紹介されていた。それによると、材料は以下の通り。
・白米…0.5カップ
・水…1.3リットル
どうして白米が必要なのだろう。浸水させなくて本当に大丈夫なのだろうか。など、不安が渦巻いたが、とりあえず指示通りにやってみることにした。
だが、いきなり玄米4.5カップでやって失敗すると手痛いので、玄米は1カップとし、他の材料も比例式で減らした。
というわけで、私が用いた材料は以下の通り。
・胚芽米…0.1カップ
・水…286ml
↑なんだかポンセンのような香ばしい匂いがしてきて、見るからに焦げてきた……。
『5~6分間の乾煎り』とあったのでタイマーを5分にセットして煎っていったのだが、玄米がカップ1と少量だったため、5分では長すぎたのかもしれない。
↑水を入れた途端、ジュウッと激しく沸き立つ。
そして炊きあがったのがこの玄米ご飯。
↑思いっきり焦げ焦げの、お焦げご飯だ。噛みしめるとパリッと歯ごたえがある。う~ん、固い!
ここで私は白米の意味に気付いた。固い玄米の中で、白米だけが柔らかくご飯らしかった。きっと、噛み心地に救いをもたらすため、白米を加えるに違いない。(そんな意図ではないかもしれないが、私にはそう思えた)
なかなか手強い玄米ご飯だが、きっとRBF、RBAの溶出には成功しているのだろう。食べていてもその実感はないが、RBFやRBAが私の体内で活躍する様子を思い描きながら、よく噛んで食べた。
(だが結局このまま食べたのは茶碗一膳分だけで、残りは水を加えて煮直し、柔らかくして食べた。)
浸水させた玄米でも実験してみた
後日、いつも通り48時間浸水させた玄米5合を乾煎りして炊く実験をしてみた。
↑米の量も、米に含まれる水分量も多いせいだろうか。強火で10分煎ってもまったく焦げない。
前回あれだけ焦げたから、まったく焦げ色がつかないことに逆に物足りなさを覚えたが、規定の「5~6分間」はとうに過ぎているのでここで水を注ぎ、圧力鍋に移して普通に炊いた。
↑炊きあがりはふっくら。しいて言えば、いつもより若干一粒一粒がしっかりしているかな? という印象だが、乾煎りしないで炊くのとあまり違いは感じない。
浸水してから乾煎りした方が食べやすくはある
これであれば、私はきっちり浸水させてから乾煎りして炊く方が好みである。
伊藤氏の方法では玄米を浸水させないことになっていたから、浸水させるとRBF、RBAの溶出具合に影響が出てくるのかもしれないが、『玄米のセルロースの硬い膜が水で軟化し、溶かされる』(*3)ために乾煎りをするというのであれば、あらかじめ浸水させたからといって何か問題があるようにも思えないのだが……。
実際はどうなのだろうか? 専門的な研究道具もないため、真相はわからない。
RBFやRBAが目に見えたり舌で感じられるものだったら良かったのに!
追記:浸水玄米を乾煎りするときの留意点
2009.6.2追記:今日、火加減をこのときよりもさらに強くし、米をあまり頻繁にかき混ぜず焼き付けるようにして乾煎りしたところ、5分でもパチンとはぜて軽く色づく米が出た。
浸水させた玄米を乾煎りする場合、火加減はかなり強く、じっくり焼き付けるようにすると5分間でも十分らしい。前回も強火のつもりだったのだが、ちょっと弱かったのかもしれない。
(玄米を炊くのに私が使っている圧力鍋は、アサヒ軽金属の「「ゼロ活力なべ(M)」」です。↓)