私がこのサイトを作って以来、母も何かと協力してくれる。
その母が、マクロビオティック的なおやつとして無糖のりんごジャムをこの冬に作りたいと言う。ネットで、美味しそうな箱売り無農薬りんごを見つけたが操作がよくわからないので私に注文してほしいとのこと。
無農薬のりんご
指示されたのは、「自然食品のたいよう」というお店の、「竹嶋さんのりんご紅玉4.5kg」。
殺虫剤、殺菌剤不使用で、「皮ごと食べられること」を目指して作られたりんごだという。
送料込み、税込みで5200円。りんごにそこまでの大金をはたくのには抵抗があったが、せっかく母が作りたいと言ってくれているのだし、無農薬の方が良いことは確かなのだから、まあいいか……。
たいした期待もないまま、私は言われたとおりに「竹嶋さんのりんご」を注文した。
届いた
↑四日後。箱が届いた。到着は注文から一週間前後とサイトに記載されていたので、予想外の早さに驚く。
↑深紅の紅玉が23玉。傷もなく、キュッと小ぶりで引き締まった実が艶やかだ。かすかな甘い香りが広がる。
ジャム用に買ったとは言え、こんな風にずらりと並んだりんごを見ては一つくらい食べたくなるというもの。早速洗って切ってみた。いつもはスーパーで農薬のかかったりんごを買っているから皮を剥いているけれど、今回は皮つきだ。
普段よく食べているのは「ジョナゴールド」という品種。サクサクと柔らかく、甘くて食べやすい。この「紅玉」は、添付の説明書によると「酸味が強く、料理用に最適」とのこと。
酸味が強いだなんて、あまり好みじゃないかもしれないな……と思いながら、切り分けたりんごに爪楊枝をさして口に運んだ。
酸味が美味い
「ん?」
一口囓って目を見張る。家の中にいるのに、まるで山の中で木から直接実をもいで食べたかのような感覚に陥る。丸のままのりんごを服でさっと拭いて齧りつくようなシーンを映画か何かで見たことがあるが、あの情景に漂うワイルドさがある。いかにも「俺はりんごを食ってるぜ!」という感じ。
皮つきりんご、ウマイ!
確かに、ジョナゴールドより酸味はある。けれどその酸味が、皮と一緒に噛んだときに何とも言えない軽やかな芳香となるのだ。果肉は適度に堅く、滑らかで、いくら食べても飽きない。あっと言う間に一玉がなくなってしまった。
「一物全体」でもある
期待していなかっただけに興奮も大きかった。無農薬であったからこそ皮つきで食べられて、紅玉の美味しさを発見できたのだろう。これが農薬つきで皮を剥いて食べたのなら、「やっぱりジョナゴールドの方がいいね」で終わってしまったかもしれない。
皮つきで食べられるからマクロビオティック的にも「一物全体」という要件を満たせるし、りんごという果物自体が「果物の中で一番陽性でバランスも取れている」と言われているものだし、いやはや、5200円、高いと思ったが良い買い物ができたのではないか?
ジャムにするのが楽しみ
これで作ったジャムを食べるのが楽しみだ。だが、母は「ジャムを作るのは年賀状を書いてから」とのんびりしている。母は例年、年末ぎりぎりまで年賀状を書かず、最後に大慌てで仕上げて投函している。今年もそうだとすると、ジャム作りまであと4~5日はかかるだろうか?
それまで、少しずつりんごを食べていってしまいそうだ。ジャムを作るまでに減りすぎていないと良いのだが……。
【追記】
その後、無事りんごジャムを作ることができた! 「りんごジャムのレシピ」(砂糖不使用)はこちら。