全粒粉パスタはあるのにどうして全粒粉うどんがないのか、ないなら作ったるわいと息巻いていたところ、親切な読者の方から全粒粉うどんが市販されている(*1)ことを教えていただいた。
そのうどんを求めて地元の自然食品店を訪れてみたが見当たらない。取り寄せようにも、うどんだけでは送料の方が高くついてしまう。だったらとりあえず作ったれ!
というわけで、全粒粉のうどんに挑戦してみることにした。
材料は完全粉300g、ぬるま湯195ml、塩小さじ2。塩を溶いたぬるま湯を、ボウルに入れた粉に少しずつ注ぎ、耳たぶ程度の固さになるまでせっせとこねる。
こね上げたらラップにくるみ、上からさらにバスタオルを巻いて4時間放置。
↑ねかせた生地。見事に茶色い。
↑その生地にたっぷり打ち粉(強力粉)をして麺棒で伸ばしていく。この段階で、中力粉で作ったうどんよりやけに簡単に伸びる=弾力がないことが気になったが、まあ全粒粉だしこんなものかと流す。
↑たたんで、切って……。
↑麺のできあがり。たっぷりとわかした湯に投入すると、麺が湯の中で踊った。そこで異変に気づく。
↑あ……あれ? 短くない? 鍋の中全体をさらうが、どれもこれも短く切れた麺ばかり。これはどうしたことだ! 切ったときはこんな風ではなかった。
まさか、切ったあと、麺同士がくっつかないように粉をまぶす作業を力任せにやりすぎて、そのとき切れてしまったのか? 中力粉のうどんではうまくいくやり方なのに! 全粒粉のうどんは随分ともろいんだ!
↑ゆであがった全粒粉うどんは、うどんというより小さな団子。食べた感じはすいとんに近かった。
これは……失敗なのか……いや、失敗とは言いたくない! いいじゃないか! 全粒粉のうどんなんて体にいいぞ! 短いだけだ!
↑その後、予定していたとおり、めんつゆ(おろし生姜、長ねぎ、海苔、すりごま入り)でうどんを食べた。ご覧の通りの短さだったが、食べられないことはな~い!
母は、箸で食べるのを諦めたのかフォークでうどんをすくって食べていた。
このように、時間をかけて作ったわりにシビアな結果に終わった全粒粉うどんだが、これも研究の一環! 何事も試行錯誤あるのみ!
次回は、麺が切れないようにそっと扱おう。そうすればうどんらしくなるはず……。
それにしても全粒粉パンといい、全粒粉うどんといい、全粒粉100%の料理はなかなかうまくいかない。
やはり、少し強力粉を混ぜるとか、そういう工夫が必要になってくるのだろうか?
お好み焼きのような、形がどうでもよいものだったら、全粒粉100%でもうまくいくのだろうが……。