マクロビオティックコラム

にんじんりんごジュースで知る新たな世界~マクロビオティックからはみ出すのが面白い

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私にとってマクロビオティックは「唯一絶対」のものではない。

マクロビオティックを基本にすることは確かだが、マクロビオティックとは違う分野の方法論も積極的に聞き、興味がわけばどんどん試していきたいと思っている。

要は、自分の心身の状態がよりよくなりさえすれば良いのだ。マクロビオティックだろうが何だろうが、私に合っていれば生活に取り入れる。

マクロビオティックをはみ出す

マクロビオティックを一通り学び終えた今、あえてマクロビオティックからはみ出すのが面白い。

むしろマクロビオティックではないことをやろうと自分を仕向けている面もある。小さな殻に閉じこもり、そこだけに安住し、停滞するのがイヤだからだ。

新しいものを拒否し、古いものにだけ執着してしがみつくような人間になりたくないからだ。

そんな中で知ったのが「にんじんりんごジュース」だ。書籍『空腹力』の中で、健康を保つための朝食として紹介されていた。

にんじんとりんごの搾り汁を飲むというのは、マクロビオティックだけを学んでいればあまり思いつかない方法だ。

果物を使う上に、陽性化する工夫(火を通す、塩を加える)もなく、カスも捨ててしまう。マクロビオティックの基本を知る者であれば、「これはマクロビオティック的に大丈夫なのだろうか?」と不安を覚えるだろう。

だが、このマクロビオティックにはない「にんじんりんごジュースを飲む」という方法論が、私にはとても新鮮で魅力的だった。

それに、マクロビオティックの原則からそう離れていないと解釈することもできそうだった。にんじんは陽性だし、りんごも果物の中で最も陽性。種や皮ごと搾ってジュースにするというのだから、カスは捨ててしまうとは言え、一物全体としてのエキスはジュースに溶け出していそうだ。

私は半ば捨て身でこのにんじんりんごジュースに挑戦してみた。すると、案外いい感じなのである。

飲む回数を重ねれば重ねるほど、その思いは強くなった。「案外いいかも」どころじゃない。これは、かなりいい感じだ!

甘くて美味しい

にんじんりんごジュース

まず、にんじんりんごジュースは驚くほど甘い。にんじんジュースだけでもかなり甘いのにさらにりんごを加えるから、甘さのダブルパンチで、そりゃもう猛烈に甘い。

マクロビオティックを学んで以来、ここまで甘いものを口にしたのは初めてと思うくらいだ。

そして美味しい。搾りたてのフレッシュ生ジュースなのだから、市販品ではありえない味の複雑さと奥行き、香りの高さがある。

甘いし、液体だから、マクロビオティック的には陰性が強いということになる。

けれど甘味料は一切入っていないし、にんじんやりんごといった自然の植物を皮ごと搾った汁なのだから、大根おろしの汁と親戚関係のようなもので、体にもなかなか良さそうだ。

胃に優しい

それに何よりこのにんじんりんごジュース、朝の胃にとても優しい!

私は朝にあまりしっかり食べると胃の調子が思わしくなくなるため、朝食は摂らないことが多い。

ずっと家にいる日なら良いのだ。けれど出かける用事がある日は、朝から飲まず食わずでいると、パワー不足のため出先でフラフラになってしまっていた。

それが、このにんじんりんごジュースは、噛むように飲めば胃にまったくと言って良いほど負担がかからない。エキスだから、消化のために胃が躍起にならなくても済むのだ。

糖分もあるから、すみやかにエネルギーが補充され、元気に動き回ることができる。

それでいて昼頃には気持ちよくお腹が空いて、美味しくご飯を食べられる!

私にとって「にんじんりんごジュース」は、画期的な朝食となった。

肌の調子が良い

一日おきくらいに一週間続けて飲んでいると、体に変化も起こってきた。なんだか肌の調子が良いのだ。生理前で、いつもなら乾燥のために吹き出物があちこちにできてくるはずなのに、それがない。

あら、なんだかお肌がいつになくいい感じ。どうしたんだろう……と考えて、思い当たったのがにんじんりんごジュースだった。

伊藤園の中央研究所が「にんじん100%飲料の摂取により、肌にうるおいを与え、肌への色素沈着を抑制して明るい肌を保ち、さらにお通じを良くすることで美肌効果をもたらすことが期待されます。」(*1)という研究結果を発表していることからも、私の感じたことがあながち見当外れでもないことがわかる。

今まで色々食べてきたが、ここまでわかりやすく「肌に効果があった!」と感じたのはこのにんじんりんごジュースが初めてだ。健康的な食事法を模索していただけなのに、肌にまで効果が現れるとは嬉しすぎる!

間食への欲求がおさまる

また、にんじんりんごジュースを飲むと、不思議と間食への欲求がおさまることもわかった。にんじんりんごジュース自体が嗜好品のような美味しさや華やかさを兼ね備えているから、飲むだけで心が満たされてしまうようなのだ。

当初はおろし金で頑張っていたが、固いにんじんを毎日のようにすりおろすことに限界を感じジューサーまで買ってしまった。

マクロビオティックをはみ出したおかげで出会った「にんじんりんごジュース」。マクロビオティックでは補いきれなかった部分をカバーしてくれるアイテムになるのではないかと、大きく期待をかけているのである!

追記:飲み過ぎて失敗

その後、調子に乗ってにんじんりんごジュースを飲み過ぎ、体調がおかしくなってしまった。詳しくはこちら

にんじんりんごジュースを飲みすぎて胃がおかしくなりました。

*1伊藤園ニュースリリース「保湿効果などにより、美肌に作用することを確認にんじん100%飲料の摂取により、うるおいのある明るい肌へ!」
運営者紹介

マクロビオティック羅針盤」運営者の遠藤です。

当サイトでは、マクロビオティックを初歩からQ&A形式で解説しています

マクロビオティック的に最もお勧めしたい献立「おにぎり・ごぼう汁定食」について「栄養学からも検証済み! 失敗しないマクロビオティック献立は?」で解説しています。

他に、メインブログとして「健康探究ブログ」を運営していますのでよろしければ遊びにいらしてください。

北海道旭川市在住。お茶の水女子大学卒業。

サイト説明詳細・運営者プロフィールはこちら

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