マクロビオティックコラム

マクロビオティック的進歩の目安…人の食事が気にならない

シェアする

マクロビオティックを学び始めた当初から現在に至るまで、自己の内部で数々の革命が起こってきたけれど。

最近の変化として一番感じるのは、「人の食事が気にならなくなった」ということだ。

たとえば私の妹はパティシエかつ甘党で、どうしてもチョコレートやケーキから足を洗えないわけだが、そんな妹に以前であればダメ出しをしていた。

そんな、白砂糖ばかり摂って、体に良くないよ。陰性になっちゃうよ。婦人科系の病気になるよ。

そして、いくら言っても白砂糖依存を断ち切ろうとしない妹に対して苛立ちを感じることもあった。

けれど今は、妹が職場から持ち帰ってきたショートケーキ1ホールをもりもり食べているのを見ても、とがめる気にならない。

「あ~あ」とも思わない。何も感じない。「私は食べない」、ただそれだけ。

これを私はマクロビオティック的進歩だと感じる。自分に合ったマクロビオティック実践法を見つけ、自分の食を裁かなくなったから、人の食も裁かずいられるようになったのだろう。

誰の食も否定せずいられるのは心地よい。自分は自分、人は人。自分のあり方を尊重できると同時に、他者のあり方も尊重できる。

他者の食事内容に目くじらを立てているようではまだまだだと、私自身気付いていた。自分が自分に禁じていることを他者がやすやすとやっているから腹が立つのだ。つまり、人の食を否定したくなるうちは、自分自身が食に縛られ、自由になれていないということ。

禁じなくても、ルールで縛らなくても、その態度が自然のものとなって身についたとき、自分をガチガチに縛り付けていた縄はほどける。

自分自身が食から自由になれば、他者のことなど気にならない。

他者の食が気にならなくなったのは、自分が食から解放された証。

そんな風に成長できた自分を嬉しく思う。


運営者紹介

マクロビオティック羅針盤」運営者の遠藤です。

当サイトでは、マクロビオティックを初歩からQ&A形式で解説しています

マクロビオティック的に最もお勧めしたい献立「おにぎり・ごぼう汁定食」について「栄養学からも検証済み! 失敗しないマクロビオティック献立は?」で解説しています。

他に、メインブログとして「健康探究ブログ」を運営していますのでよろしければ遊びにいらしてください。

北海道旭川市在住。お茶の水女子大学卒業。

サイト説明詳細・運営者プロフィールはこちら

関連記事

人生が先、マクロビオティックは後。~マクロビオティックに振り回されてはいけない

マクロビオティックの知識を、何のために普段の食生活に生かすのか。第一は健康のため。第二はやりたいことをやるため。この、「やりたいことをやるため」というのが大事です。マクロビオティックのために人生があるのではなく、人生のためにマクロビオティックがあるのです。

マクロビオティックの食は、制限ではなく解放~果物、水を摂りすぎないで良いというのが嬉しい

マクロビオティックで言われる「なるべく食べない方が良い」とされるものについて、私は「制限」というより「解放」を感じることが多い。たとえば果物も水も、私があまり得意でなかったものだ。これをマクロビオティックは「多く摂らない方が良い」と言ってくれた。私には救いとなった。

マクロビオティックを信じてみる気になった理由

胡散臭いとか、宗教っぽいとか、そんな疑惑の眼差しを向けられることもあるマクロビオティックだけれど。私はマクロビオティックの主張は信頼に足ると、最初に直感した。その理由は、マクロビオティックが無欲だから。

越えなければいけない壁~マクロビオティック実践の難関。「食う必要を認めない」境地を目指して

のめるけれど、飲まない。食えるけれど食う必要を認めない。その境地を得るまでには一年半はかかります。マクロビオティックは忍耐と根性です。

食事は仕事~体を養うための食

食の楽しみとは何でしょうか? 目や舌のためではなく、体のために食べるのだということがわかったとき、新たな食の姿が見えてきます。

病気の人のマクロビオティック

病気治しのためのマクロビオティックには苦労がつきものです。その苦労を乗り越えずして病気は治りません。

健康な人のマクロビオティック

病気治しを原点に持つマクロビオティックですが、現在では健康な人でも実践しています。ですが、健康な人が行うには、マクロビオティックの食制限は辛いものがあるのではないでしょうか。ちょっと心配になっています。

マクロビオティックが治すのではない

マクロビオティックは自学自習が基本です。誰かに頼るものではありません。実際、厳しいものです。だからこそ面白いのです。自分が自分の医者になり、自分の体に責任を持って判断を下していかねばなりません。

マクロビオティックでカレーが体に合わなくなった~だが「食べられなくなった」のではない

マクロビオティックを始めてからカレーが食べられなくなったと思っていましたが、そうではありませんでした。

マクロビオティックはおすすめできない?

マクロビオティックに興味を持った人に対し、マクロビオティックを積極的にすすめるのをあまり見たことがありません。皆、どこか慎重です。けれどあまり恐れず、「一度、とりあえずやってみたら?」とまずマクロビオティックを相手に差し出してあげた方が良いと思うのです。

ランダム記事

マクロビオティックをやめて、一番感じること

マクロビオティックを手放して、新たな食の道を歩み始め、まず一番初めに感じたのは「食べられるものが増えた」ということだ。

7号食実践記~2日目:現代日本の仙人

7号食実践、二日目の記録です。すでに7号食の辛さに打ちのめされている二日目、徐々に悟りの境地を切り開きます。

一食分の玄米の量(グラム数)

一食分につき、玄米ご飯をどのくらい食べますか? マクロビオティックでは、主食の推奨量(重さで全体の約半量(50%)、かさで1/3(33%))が決められています。

人間の深みが増すとき~苦しみで、人間としての味わいが増す

「寒さ、貧しさ、ひもじさ」が、なぜ人間を鍛えるのか? その答えは食品の氷結技術に隠されていました。苦しみを得ることで、人間は、心に不凍物質を作ります。

7号食実践記~1日目:玄米との対峙

7号食実践、一日目の記録です。玄米しか頼れるものがない中で、玄米に対してひれ伏すような、すがるような気持ちになります。「頼むよ玄米くん。君だけで命をつなぐんだ。信じてるよ」

マクロビオティックコラムカテゴリー別記事一覧
マクロビオティックを考える
マクロビオティックフリートーク
マクロビオティック失敗談・初めての体験記
マクロビオティック実践記
アトピー性皮膚炎との歩みシリーズ
7号食実践記シリーズ
マクロビオティックからの卒業
マクロビオティック卒業後コラム
心の健康
運営者ブログ新着記事