空腹力

漢方薬と食事療法指導による治療を行うイシハラクリニックの院長、石原 結實（いしはらゆうみ）氏の著作です。

『「空腹力」を柱にして朝食を抜く、三食なら総カロリーを少なくするなど食事量を減らす、体を温めて血行をよくするという基本』（p.216）の実践方法が、その原理からわかりやすく説明されています。

『現代人の病気の原因の多くは、食べ過ぎによるものです』（p.3）という石原氏の主張には大いにうなずけます。私も、コラム『食べ過ぎると風邪をひく』や『空腹が薬』で書いたように、 食べ過ぎによって体に不調がもたらされること、空腹状態を保つのが体調改善の要であることを実体験を通して学んできました。

自分自身の経験から導き出した答えの正しさが本書によって裏付けられ、「ああ、やっぱりそうでしょう？　そうだよね～」と深く納得しながら読み進めました。

石原氏はただ「お腹を空かせておけ」と言うのではなく、具体的に「空腹力」を鍛えるメニューを提案してくださっているので実用的です。

その中でひときわ目を引いたのが「ニンジン・リンゴ・ジュース」というもの。無農薬・有機栽培のニンジン４００gとリンゴ３００gを皮と種ごとジューサーにかけて作るのだそうです。（カスは食べない）

これを朝食の代わりに飲んで昼食をそばなどの軽いものにし、夜は基本的に何でも食べて良いのが「半日断食」というそうで、空腹力を鍛えて健康を保つのに良いのだそうです！

ニンジンとリンゴを丸ごとジューサーにかけてそのジュースを飲む……という方法はマクロビオティックにはないやり方なのでとても興味を持ちました。

ジューサーという機械が必要なのがちょっと大変ですが、ジューサー購入を検討する前に、市販の 有機にんじんジュースで効果は試せると思います。

早速、今日あたり、自然食品店に行って、有機にんじんジュースを買ってくる予定です！　果たして体はどう反応するか……楽しみです！

（2009.6.12追記：市販の有機にんじんジュースで試しましたが、どうも思ったような効果が得られなかったためにんじんをおろし金ですりおろしてガーゼで搾り、生にんじんジュースを作って飲みました。詳しくはコラム『初めての「生しぼりにんじんジュース」体験記』 をごらんください！）