宇宙の秩序
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「宇宙の秩序」を読んだ感想
『オソラク私の三百種余の出版物や、三十年来出してきた月刊物五万頁の中で最も重大なモノだと思う。』(p.3)と序文にある、無双原理哲学を宇宙からの壮大な視点で解き明かした一冊です。
宇宙の秩序を身につけ、自由に調和に満ちて暮らす桜沢氏が、私たち日本の読者にその良さを伝えようともどかしく身もだえている様が伝わってきます。
『諸君! 新しい未知の友よ! 私は君を探しているのだ。』(p.7)『イツ君は排他性、島国根性、エゴイズムのカラをなげすて、スックと起ち上り、日に日に、朝から晩までジャンプをするのだ!』(p.10)
無限界(陰)からこの有限界(陽)が生まれ、すべてのものに陰陽があり、それぞれ相補い、相克しながらも躍動し発展してゆく。その理論が、熱く語られます。
強く訴えられているのは、精神世界(陰・無限界)の重要性です。『無限の精神の陰性の世界、無心、無私の世界は死の世界ではなく、生の根元の世界で、自由と平等の世界であるということです。』(p.79)
本文中、「マクロビオティック」という言葉はほとんど出てきません。大元である「宇宙の秩序」を理解すれば、そこから派生した理論である「マクロビオティック」も自ずとわかるからでしょう。
哲学書を読んでいるような知的快感を得られる本です。なかなかに難解ですが、桜沢氏と一対一で問答をしているような厳しい面白さがあります。「無双原理」をあるていど理解していることが前提になっている部分があるので、この本を読む前に『無双原理・易―「マクロビオティック」の原点』を読破しておくことをおすすめします。
桜沢氏が皆を導きたい境地が、最後の『森の泉ホテルにて、大掃除をしてから、オフロを浴びて、小鳥の声をききながら』(p.115)書いたという追記によくあらわれていると思います。
『何物にも心を引かれない自由人は第一の無限宇宙の無重力圏の市民である。ああ、無限の遠心力の宇宙のヒロビロサ、安らかさ、楽しさ!(小鳥の声、静かな森の朝、朝日の光)』(p.115)
宇宙の秩序さえ理解できれば、こんなにも人生は美しく楽しいのに!! と、伝えたくてもうまく伝えきれない桜沢氏のじれったそうな姿が目に見えるようです。
……桜沢氏が亡くなってから41年経ちました(2007年現在)。桜沢氏が人生を賭けて伝えようとした宇宙の真理を、どうにかして少しでも多くの人に広め、後世に残してゆきたい。そう思わされました。
宇宙の秩序を身につけ、自由に調和に満ちて暮らす桜沢氏が、私たち日本の読者にその良さを伝えようともどかしく身もだえている様が伝わってきます。
『諸君! 新しい未知の友よ! 私は君を探しているのだ。』(p.7)『イツ君は排他性、島国根性、エゴイズムのカラをなげすて、スックと起ち上り、日に日に、朝から晩までジャンプをするのだ!』(p.10)
無限界(陰)からこの有限界(陽)が生まれ、すべてのものに陰陽があり、それぞれ相補い、相克しながらも躍動し発展してゆく。その理論が、熱く語られます。
強く訴えられているのは、精神世界(陰・無限界)の重要性です。『無限の精神の陰性の世界、無心、無私の世界は死の世界ではなく、生の根元の世界で、自由と平等の世界であるということです。』(p.79)
本文中、「マクロビオティック」という言葉はほとんど出てきません。大元である「宇宙の秩序」を理解すれば、そこから派生した理論である「マクロビオティック」も自ずとわかるからでしょう。
哲学書を読んでいるような知的快感を得られる本です。なかなかに難解ですが、桜沢氏と一対一で問答をしているような厳しい面白さがあります。「無双原理」をあるていど理解していることが前提になっている部分があるので、この本を読む前に『無双原理・易―「マクロビオティック」の原点』を読破しておくことをおすすめします。
桜沢氏が皆を導きたい境地が、最後の『森の泉ホテルにて、大掃除をしてから、オフロを浴びて、小鳥の声をききながら』(p.115)書いたという追記によくあらわれていると思います。
『何物にも心を引かれない自由人は第一の無限宇宙の無重力圏の市民である。ああ、無限の遠心力の宇宙のヒロビロサ、安らかさ、楽しさ!(小鳥の声、静かな森の朝、朝日の光)』(p.115)
宇宙の秩序さえ理解できれば、こんなにも人生は美しく楽しいのに!! と、伝えたくてもうまく伝えきれない桜沢氏のじれったそうな姿が目に見えるようです。
……桜沢氏が亡くなってから41年経ちました(2007年現在)。桜沢氏が人生を賭けて伝えようとした宇宙の真理を、どうにかして少しでも多くの人に広め、後世に残してゆきたい。そう思わされました。
(2008.6.18)