食べてはいけないものがない
「玄米・ごぼう汁基本食健康法」では、一日一回「玄米・ごぼう汁基本食」さえ食べれば、あとは何を食べても自由という原則を設けています。
実際問題としては、何を食べても自由とは言え、体調を見てなるべく添加物の少ないものや体に害の出にくそうなものを選んで食べますが、それでも「○○を食べてはいけない(避けるようにする)」というルールはあえて作っていません。
それは、禁止のルールを作ると、そこに縛られてストレスが生じ、かえって食生活が乱れる恐れがあるからです。
私の健康法においては、何の禁止も作らない。この意向は、私自身の失敗経験から生まれました。
禁忌食があったゆえのストレス~マクロビオティック実践時代
『マクロビオティック実践の果てに』でも書いたように、私は、2009年の6月に体調を崩してしまいました。
それまで二年半、真面目に実践していたマクロビオティックの原則に従うのが窮屈に感じられるようになり、自由を求めて食生活が破綻してしまったのが原因でした。
マクロビオティックには禁忌食(なるべく食べない方が良いとされているもの)がありました。動物性食品、熱帯性の野菜や果物、砂糖などです。
決して強制的なものではなく、すべての判断は実践者に委ねられていたわけですが、厳格なマクロビオティックを理想としていた私はそのルールを食生活のすべてに適用しようと努力していました。
結果、私の食生活はとても範囲の狭いものになってしまったのです。「玄米・ごぼう汁基本食」のような食事だけで生きる日々でした。
ときには、肉や魚も食べました。けれどそんなとき、必ず罪悪感に苦しめられました。「本当は、食べない方が良いんだよね……」と。
そうしたストレスが少しずつ積み重なり、暴発し、病を引き起こしてしまったのです。
続けられる健康法~マクロビオティック実践の経験を生かして
この経験から、身にしみてわかったのです。私には、禁止のルールは合わないと。
そこで、マクロビオティック実践の中で見つけた、自分の体調を最高に整える食事である「玄米・ごぼう汁基本食」を一日に一食は摂るということを唯一のルールとする健康法を自分のために作りました。
「毎日のメインの食事内容さえしっかりしていれば、その他で多少乱れがあっても健康は保たれる」というマクロビオティック実践時代に得た確信も、「玄米・ごぼう汁基本食健康法」の開発を後押ししてくれました。
(詳しくはマクロビオティックコラム内『ハメを外すための節制~要はメリハリ』参照)
食事に華やかさが戻る
玄米・ごぼう汁基本食健康法という自分に合った食事法を実践することで、私の食生活には豊かな華やかさが舞い戻ってきました。
なにせ、一日一回「玄米・ごぼう汁基本食」を食べれば、何を食べたって良いのです。
それまでは控えていたバナナも、コーヒーも、白米も、おはぎも、寿司も、アイスクリームも、罪悪感を抱くことなく食べられるのです。これは嬉しかった。
この健康法のおかげで、一度は失った健康も徐々に回復し、長時間外出できるようにもなりました。(詳しくは『「玄米・ごぼう汁基本食健康法」の開発と一歩ずつの回復』参照)
食べてはいけないものがないので、ストレスもない。
玄米・ごぼう汁基本食健康法は、自分の心と体にぴったりと合った健康法ですから、暴走することもなく長く続けていけるでしょう。
超弩級の失敗を経てようやくたどり着いたこの食事法で、私はこれからも自分の健康を維持・向上させていきたいと思っています。
次項:症状改善のための仕掛け
次項「だるさ、微熱、疲れやすさを改善」では、だるさや疲れやすさといった症状を改善させるため基本食に施した陽性化の仕掛けを解説します。