自分だけの健康法を作るとき、健康法として成立させるために必要だと思った条件が三つあるので、以下に解説する。
1.健康向上に効果がある
まず一つめは、その健康法を実践することで自分の健康を維持・向上できること。
これは、健康法の条件としては最も基本的で、かつ、最も重要なものになる。
ここを満たすか確かめるには、とにかく実際に長期間実践して体の調子をみていくしかない。
私の場合、『玄米・ごぼう汁基本食健康法』の骨子を決めたのは2009年9月で、その後、半年かけて自分の体への効果を検証した。
(詳しくは『「玄米・ごぼう汁基本食健康法」の開発と一歩ずつの回復』参照)
その結果、自分の病状が良くなっていくことを実感できたため、『玄米・ごぼう汁基本食健康法』は自分の健康を維持・改善するのに効果があると結論づけた。
2.長続きさせられる
健康法に必要な二つめの条件は、長期間継続できる内容であることだ。健康法は、短い期間で終わらせるものではない。その場限りの向上ではなく、恒常的な健康の安定・維持を目指すためには、長く続けられる健康法を作る必要がある。
では、どうしたら長く続けられる健康法になるのか?
考えなければいけないのは物質的側面と精神的側面の二点だ。
まずは物質的側面。その健康法を実践するのに必要な食材を継続的に入手できるかどうか、また、調理がしやすいかを考える。
次に精神的側面として、その健康法の実践がストレスにならないか、飽きないかどうかを検証する。
『玄米・ごぼう汁基本食』は、常備できる食材で構成され、調理も楽。
滋味深くて美味しく、毎日食べても飽ないし、「基本食以外は何を食べても自由」というルールにすることでストレスもなくしたため、無理なく長期間実践できる内容になった。
3.オリジナルの名前をつける
自分の健康法を作る条件として最後に掲げたいのは健康法にオリジナルの名前をつけるということだ。
他人の健康法を一部でも残した名称にすると、いくら内容を自分流にアレンジするつもりでも、元の健康法のルールにどうしても引きずられてしまう。
たとえば私は、マクロビオティック実践時代、「自分だけのマクロビオティック」を開拓しようと意気込んでいた。
創始者の作ったルールにおとなしく従うのではなく、自分が感じたことを大事にして、自分流のマクロビオティックを実践しようとしていた。
しかし、「自分だけのマクロビオティック」と言っても、やはりマクロビオティックはマクロビオティックなのだ。
マクロビオティックと名のつく限り、創始者の意向は無視できない。
常にマクロビオティックのルールを気にして、それに反するようなことを「自分流」として実行するたびに罪悪感に苦しめらた。
そのようなストレスが重なって、病を招いたのだ。
だから私は、自分の健康法には完全にオリジナルな名前をつけた。
自分で命名した健康法を実践することで、より愛着が湧いて、たくましく自分だけの健康道を歩んでいける。
上記三条件を目安に
自分の健康法を作り上げていこうとするときに、一体どうしたら自分にぴったりと合う健康法を編み出せるのか、わからなくなるときもあるだろう。そんなときに、上記三条件を思い出し、一つの目安としてもらいたい。
既存の健康法を実践する受動的な時代から、自分で作った健康法を実践する能動的な時代へ。自分の「健康の歴史」を、鮮やかに塗り替えていってほしい。